2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

現行犯人  (第99回)

憲法のこのあたりは刑事事件に関するもので、どうにも筆が進まないのは、心のどこかで自分とは関係ないと思っているからに違いない。しかし、いきなり被害者になるのが刑事事件であり、運が悪いといきなり加害者にされてしまうかもしれない。 今のところ大丈…

裁判所の思い出  (第98回)

変なタイトルしか思い浮かばなかった。仕方がない。今回は第32条。基本的人権の一つ、裁判所に訴える権利。現行法と改正草案は、次のとおり。【現行憲法】 第三十二条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。 【改正草案】 (裁判を受ける権…

正義の観念とは合致しないこと  (第97回)

第31条から再開します。この先、「取り調べ」「お白洲」「監獄」に関する条項が異様に多いのは、警察国家時代の日本の特高や、ドイツのゲシュタポがやらかしたことへの反省と警告が含まれているからだろう。その劈頭にある第31条について、改正草案は「適正…

法治国家と警察国家  (第96回)

第30条の納税のところまで進んでから、しばらくの間、別の話題を取り上げたり、空白の時期があったりで間が空きました。第31条から第40条まで、言い換えると憲法の第三章「国民の権利及び義務」の最後の部分をこれから始めるにあたり、本日は準備運動的に、…