2019-01-01から1年間の記事一覧

抑止力  (第211回)

九条で国防はできないと騒ぐ、脳みそが不調な人たちには困ったものです。確かに第九条だけが文書で存在しても、現実にミサイルを飛ばしてくるような国が近くにある以上、必ず国を防げるという保証はない。かといって、憲法に自衛隊を明記すれば防げるという…

国民投票法の改正案  (第210回)

与党・内閣がこの有様では、野党もさぞかし忙しかろう。それでも、もっと頑張っていただきたい課題がある。掲題の国民投票法の改正案についてです。今国会(本年12月9日までの臨時国会)で可決・成立するか否かの瀬戸際にある。所要日数があとわずかなのだ。…

男系男子  (第209回)

今回は全くの私見でございまして、学術的な根拠のようなものは無い。直観に過ぎません。でも熟慮する前に、忘れないようメモします。一部の偏屈な右翼が極度にこだわる天皇制の男系男子、あれは何事でしょうか。熱意というより、執着と呼ぶべし。 日本会議や…

理想  (第208回)

日本国憲法の前文には、「崇高な理想」という語句が二回出てくる。前後を含めて該当箇所のみ引用すると、先ず第二段落の「平和主義」といわれている箇所にある「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚する」。もう…

ロビンソン・クルソオ  (第207回)

今回は文章の紹介なので、簡潔に参ります。いつもお世話になっている「青空文庫」さんの宝庫より、鴎外森林太郎の作品。翻訳した「ロビンソン・クルソオ」の序文で、副題は「序に代ふる会話」。百年以上前のものだが、進歩ないのね日本人。森林太郎 ロビンソ…

障碍  (第206回)

アクセス数を見ると、このブログは世界で一番読まれていないものかもしれない。何の宣伝もしていないし、キャッチーなキーワードを散りばめている訳でもないから、偶然、検索でヒットされる確率も低い。 問題は、それでも通算で千件単位のPVがありながら、月…

9月1日 いじめられた子供の転校 (第205回)

サダキヨのことだ。「20世少年」の主役格の一人。ご存じない方のため概略をお伝えすると、映画では脇役になっているが、原作の漫画では重要な役割が与えられている。 サダキヨは、小学校5年生の夏休みに、友達と信じていたフクベエに大阪万博に一緒に行こう…

緊急事態の徴兵制度  (第204回)

仮に今の改憲案が現実のものとなって憲法が改正されたら、そして私が内閣総理大臣なら、名称は何であれ、徴兵の法制度をつくる。政令で(閣議決定で)できる。もちろんまだ軍隊はないから、自国民を強制的に自衛隊員にできる法律をつくろう。集団的自衛権を…

投票率  (第203回)

昨日(2019年7月21日)の参議院議員選挙の結果が出そろいました。昨日の日曜日、昼過ぎにいつもの投票所である小学校に参りましたが、雨は降っていなかったのに人影まばらで、廊下に掲示してある投票率の途中経過も今一つ。今回の当方の関心は憲法改正が主で…

参院選  (第202回)

もう次の週末に参院選の投票日が迫っている。今回ここで私が言いたいことは、生前の菅原文太が東日本大震災のあとに、何度も語っていた言葉を借りるとすれば、若い奴は選挙に行けという趣旨です。若い奴の皆さまにおかれては、千と千尋の釜爺の声と言った方…

新年号  (第201回)

前回以降しばらく、体調不良や業務の集中が続き、更新が遅れてしまいました。もう一度、前文を読み直す必要があります。以下は、それに先立ち別のところに書いた文章ですが、憲法やその前文にも関わりのあることなので転載します。 新しい年号が「令和」に決…

前文をもう一度 (第200回)

このブログでは、最初のうち憲法の基礎を勉強するという目的で、日本国憲法と自由民主党の「日本国憲法改正草案」を逐条で読む努力をして参りました。第200回も迎えたことだし、ここでもう一度、これから何回かかけて憲法の前文を読むことにしました。 今年…

統計問題とアベノミクス  (第199回)

ときどき念のため書いておりますが、私は法律家ではありませんし、どちらかというと政治にはあまり興味がないほうだと思います。それでも近年、報道やネットから入って来る情報がキナ臭くなっており、有権者の責務として最低限のことは知っていなければなら…

辛酸  (第198回)

前回はウィキペディアの注意点に触れましたが、アマゾン社の「カスタマー・レビュー」も、酷いのが少なくない。本当に本好きで買って読んだのか(カスタマーなのか)、あるいは、レビューというより単なる悪口雑言なのではないか、というのをよく見る。 私に…

安直にWikipediaを信ずるべからず  (第197回)

ウィキペディアは便利です。私も公私を問わず、毎日のように使っている。特に単発の事実をすぐ知りたいとき、例えば信長の生まれた年とか、どこかの国の首都の名前とかを調べるには本当に使いやすい。 だが、単純事実関係でも意外と誤りが多いうえに、歴史や…

人口政策確立要綱  (第196回)

本稿では、2012年に自民党が決定したという「日本国憲法改正草案」を、いまの憲法と比べながら読んで参りました。今年(2019年中)に、国会での動議から国民投票まで推し進める計画だという報道を耳にしておりますが、その具体的内容は相変わらず曖昧模糊と…