2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

遠い夜明け  (第133回)

あれと言う間に、通常国会が終わってしまった。憲法改正も宙に浮いたままで、少なくとも強引にどこかへ進むほどの余裕がなかった。それより、個人的に不気味に思うのは、教育のことだ。 今年に入ってから、事が多い。教育勅語の幼稚園の話から、口利きと公金…

分を弁える  (第132回)

最初に、前々回から前回にかけての話題で、書き忘れたことがありましたので追記。前々回、「分限」という言葉について書いたものを再掲します。 「分限」という言葉が、改正草案の追加事項として出てくる。人事院のサイトに、分限制度の概要説明がありました…

国民審査  (第131回)

先日、「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律」が成立しました。長すぎて覚えられない。改正後は、治安の維持が目的なのだから治安維持法と呼んでほしい。叩き壊された過去の法律と全く同じでは紛らわしいなら、シン…

身分保障  (第130回)

今回と次回は司法の条項のうち、第77上および第78条。まずは、いまの憲法と改正草案の比較からです。 【現行憲法】第七十七条 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。 …

良心に従い  (第129回)

ようやく第六章の「司法」に入ります。最初の第76条については、改正草案も仮名遣いを改めているだけのようなので、いまの憲法条文を読むだけといたします。【現行憲法】第七十六条 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判…